公開質問状に対する回答について

「高島市の農業政策についての要望書」に対する回答についての公開質問状

平成29年7月10日

 

高島市農林水産部農業政策課長

        中島 勲 様

 

ミツバチまもり隊

代表 小織 健央

 

「高島市の農業政策についての要望書」に対する回答についての公開質問状

 

 当会の平成29年6月5日付け要望書に対し、同月19日付けで回答いただき、誠にありがとうございました。なお、ご回答内容に関し、さらに説明いただきたい点があり、重ねて下記のとおり質問いたします。

 

 

【その一】

 本年度の市防災行政無線による広報の放送内容と放送期間、回数について、具体的に詳しく教えてください。

 

【その二】

 平成28年度の放送は当初、下記内容でした。(2016年7月21日)

 

市内では、7月中旬から8月中旬まで水稲の病害虫防除が行われます。

■個人防除をされる農家の方は、風向きなど周辺に十分注意してください。

■市民の皆さんには、早朝からの作業となり騒音などでご迷惑をおかけしますが、ご理解ご協力をお願いします。

■防除日程など詳しくは各農協にお問い合わせください。

 

 その後、「病害虫防除は良質米の生産に必要不可欠である。」との文言が加えられたのは、どのような理由からでしょうか?

 

 すでに先の要望書において申しましたように、ネオニコチノイド系農薬が人や生態系に及ぼすリスクは広く認知されるようになり、農水省も規制を含めた取り組みを表明しています。病害虫防除は必要不可欠という市の方針は、このような認識が欠如したもので、安全面への注意喚起が不十分であると当会は考えますが、いかがでしょうか?

 

 本年度の放送も、すでに始まっているようですが、市のホームページに掲載されている防災行政無線情報は、実際の放送内容と異なっており、「病害虫防除は良質米の生産に必要不可欠である。」との文言が記載されていません。これはなぜでしょうか?

 

 また、高島市農林水産部農業政策課が考える「良質米」とはどのようなものでしょうか?その基準値などがあれば、教えてください。

 

【その三】

 粒剤農薬への使用転換を図る農家への市の支援策について、具体的な内容と広報周知の方法について教えてください。

 

【その四】

 「市内でのソーシャルファームの展開に向けての支援の在り方など、調査研究」について、具体的内容を教えてください。(いつまでに、どこで、誰が、何を、どのようにするのか)

 

【その五】

 市の定める「減農薬」の定義について、そして「耕畜連携土づくり事業」について、詳しく教えてください。

 

 以上よろしくお願いいたします。

 

回答期限   平成29年7月末日

回答の様式  文書による

回答送付先  ミツバチまもり隊 小織 健央

 

「高島市の農業政策についての要望書」に対する回答について

高島市の農業政策についての要望書

平成2965

高島市役所農業政策課長

中島 勲 様

 

高島市の農業政策についての要望書

 

          小織 健央      

「ミツバチまもり隊」代表

 

私ども高島市内に居住する市民有志は、市内でのネオニコチノイド系農薬散布に健康への悪影響と環境悪化への不安を強く感じており、早急に対処していただきたく、下記のとおり、お願い申し上げます。

 

 

1.要望の理由

 近年、世界的にミツバチの大量死・大量失踪が報告されており、我が国においてもミツバチの数の減少がたびたび報道されています。ミツバチの減少は、農業生産の場にとどまらず、植生・生態系にとっても深刻な事態です。

EU(欧州連合)では、その主原因物質と考えられるネオニコチノイド系農薬3種を全面的に使用禁止にする方向にあり、オランダでは全面的禁止、フランス議会(下院)も来年9月からの全面禁止案を可決しています。また、米環境保護局(EPA)もネオニコチノイド系農薬の新たな使用を原則禁止にする方針です。アジアでも韓国などで規制の動きが出ており、昨年12月には日本政府がミツバチ減少への対策として、農薬の使用規制を含めた必要な措置を検討していく方針を表明しています。

 さらに、浸透性、残留性が高いネオニコチノイド系農薬は、人体被害の報告もあり、研究機関により胎児・子どもの発達脳への悪影響の可能性も報告されています。EFSA(欧州食品安全機関)はこれらの報告を検討し、少なくとも2種のネオニコチノイド系農薬について、不確実性はあるものの「神経の発達と機能に悪影響を与える可能性がある」との結論を出し、さらにADI1日許容摂取量)の変更にまで言及しています。

 未来世代の子どもたち、自然界の生き物が安心して生きていける環境を保つため、ネオニコチノイド系農薬は使用するべきではありません。

高島市としても世界の動きに遅れることなく、市独自の政策を打ち出していただきたく、要望する次第です。

 

2.要望の内容

【その一】

農林水産省では、都道府県知事宛に「住宅地等における農薬使用について」との文書により適正な使用および、病害虫防除等に当たって遵守すべき事項を定め、呼びかけています。

(以下、その文書より抜粋。)

『(5)農薬の散布に当たっては、事前に周辺住民に対して、農薬使用の目的、散布日時、使用農薬の種類及び農薬使用者等の連絡先を十分な時間的余裕をもって幅広く周知すること。その際、過去の相談等により、近辺に化学物質に敏感な人が居住していることを把握している場合には、十分配慮すること。また、農薬散布区域の近隣に学校、通学路等がある場合には、万が一にも子どもが農薬を浴びることのないよう散布の時間帯に最大限配慮するとともに、当該学校や子どもの保護者等への周知を図ること。』

※平成25426日付け

 

この通達事項にしたがって、高島市内では十分に徹底されていないと思われる「水稲病害虫防除のお知らせ」の周知にあたって、市内全域に防災無線での告知を要望します。

放送は市内での防除実施日、時間等を含めた具体的な内容を各地域別にお知らせください。

 

【その二】

昨年度放送された防災無線での「水稲病害虫防除のお知らせ」について、放送内容、日時、および回数など、記録された情報をご開示ください。

 

【その三】

 無人ヘリコプターでの農薬散布の中止を求めます。

 

 極めて高い濃度の液剤が散布され、広範囲での空中飛散が懸念される防除方法に替えて、粒剤使用への転換をお願い致します。

 

【その四】

 515日に行いました意見交換会で提案させていただいた「農福連携」について、具体策をお示しください。

 

農薬に頼らない農法の普及を実現するためには、利益を優先した現在の農業のあり方では困難と思われます。障がい者福祉との連携、ひきこもりやニートなど生活に困難を抱える方たちへの支援との連携が今後の農業政策には欠かせません。どんな人でも安心して暮らせるまちづくりのためにも、高島市の豊かな自然を活かした施策として「農福連携」はキーワードになると考えます。

 

【その五】

 ミツバチ減少への対策について、高島市独自の施策をお示しください。

 

 もはや、県や国の政策に従っていたのでは手遅れになってしまいます。早急に対策を講じていただくよう切に要望致します。

 

以上

 

 

回答期限   平成296月末日

回答の様式  文書による

回答送付先  ミツバチまもり隊 小織 健央

 

 

 

農政課との意見交換会

2017年5月15日(月)16:00~17:30

高島市役所にて、

高島市農林水産部 農業政策課とミツバチまもり隊との意見交換会を行いました。

出席者は農政課から3名と、こちらから4名の計7名でした。

 

内容は、

昨年に要望した防災行政無線放送について

ネオニコチノイド系農薬について

自然栽培と農福連携について

今後の取り組みについて(ミツバチ減少への対策は?)

などでした。

 

 

水稲の病害虫防除について(高島市防災行政無線放送内容)

2016年7月21日

 

市内では、7月中旬から8月中旬まで水稲の病害虫防除が行われます。

■個人防除をされる農家の方は、風向きなど周辺に十分注意してください。

■市民の皆さんには、早朝からの作業となり騒音などでご迷惑をおかけしますが、ご理解ご協力をお願いします。

■防除日程など詳しくは各農協にお問い合わせください。

 

高島市ホームページ > 防災行政無線情報 > 放送内容

http://www.city.takashima.shiga.jp/www/contents/1439337328312/index.html

 

「水稲病害虫防除のお知らせ」についての再要望について(回答)

「水稲病害虫防除のお知らせ」についての再要望

平成28年年67

高島市役所農業政策課御中

 

「水稲病害虫防除のお知らせ」についての再要望

 

          小 織 健 央         

NO!ネオニコたかしまの会」代表

 

私ども高島市内に居住する市民有志は、市内でのネオニコチノイド系農薬散布に健康への悪影響と環境悪化への不安を強く感じており、早急に対処していただきたく、下記のとおり、お願い申し上げます。

 

 

1.[要望の理由]

 近年、世界的にミツバチの大量死・大量失踪が報告されており、我が国においてもミツバチの減少がたびたび報道されています。ミツバチの減少は、農業生産の場にとどまらず、植生・生態系にとっても深刻な事態です。

EU(欧州連合)では、その主原因物質と考えられるネオニコチノイド系農薬を暫定的に使用禁止にするなどの対策が講じられており、オランダでは全面的禁止に。またアジアでも韓国などで規制の動きが出ています。昨年4月には、米環境保護局(EPA)もネオニコチノイド系農薬の新たな使用を原則禁止にする方針を発表しています。

 さらに、浸透性、残留性が高いネオニコチノイド系農薬は、人体被害の報告もあり、研究機関により胎児・子どもの発達脳への悪影響も報告されています。EFSA(欧州食品安全機関)はこれらの報告を検討し、少なくとも2種のネオニコチノイド系農薬について、不確実性はあるものの「神経の発達と機能に悪影響を与える可能性がある」との結論を出し、さらにADI1日許容摂取量)の変更にまで言及しています。

 未来世代の子どもたち、自然界の生き物が安心して生きていける環境を保つため、ネオニコチノイド系農薬は使用するべきではありません。

 

2.[要望の内容]

農林水産省では、都道府県知事宛に「住宅地等における農薬使用について」との文書により適正な使用および、病害虫防除等に当たって遵守すべき事項を定め、呼びかけています。

(以下、その文書より抜粋。)

『(5)農薬の散布に当たっては、事前に周辺住民に対して、農薬使用の目的、散布日時、使用農薬の種類及び農薬使用者等の連絡先を十分な時間的余裕をもって幅広く周知すること。その際、過去の相談等により、近辺に化学物質に敏感な人が居住していることを把握している場合には、十分配慮すること。また、農薬散布区域の近隣に学校、通学路等がある場合には、万が一にも子どもが農薬を浴びることのないよう散布の時間帯に最大限配慮するとともに、当該学校や子どもの保護者等への周知を図ること。』

※平成25426日付け

 

この通達事項にしたがって、特に高島市内では十分に徹底されていないと思われる「水稲病害虫防除のお知らせ」の周知にあたって、市内全域に防災無線での告知を要望します。

 

あわせて、上記要望(防災無線での告知)について、放送内容、日時、期間、および回数など、ご回答ください。

 

回答期限   平成286月末日

回答の様式  文書による

回答送付先  NO!ネオニコたかしまの会 小織 健央

      

以上

 

 

 

環境こだわり農業に関する公開質問状への回答について

環境こだわり農業に関する公開質問状

平成28411

 

滋賀県農政水産部食のブランド推進課御中

 

NO!ネオニコたかしまの会

代表 小織 健央

 

環境こだわり農業に関する公開質問状

 

時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

平素より琵琶湖と共生する滋賀県農業にご尽力いただき感謝致します。

 さて、当会では平成25年より再三にわたり県知事、または農政水産部に対してネオニコチノイド系農薬の使用中止を求める要望をしてまいりました。しかしながら、県との見解の相違により満足のいく回答は得られていません。

 つきましては、県民として安心できる健やかな食生活を送るため、県の推進する「環境こだわり農業」が真に環境に優しく琵琶湖とその水系に生息する生き物の保全に配慮したものであることを証明していただきたく、環境こだわり農業に関して公開質問状の形をとり回答を要請するところです。

 お忙しい中、誠に恐縮ではございますが、下記のとおり、ご回答くださいますようお願い申し上げます。

 

 

回答期限   平成285月末日

回答の様式  文書による

回答送付先  NO!ネオニコたかしまの会 小織 健央

 

【質問内容】

1. 「環境こだわり農業」の推進によって、生態系の保全が図られ環境への改善効果が認められたことを証明する資料がございますでしょうか?

資料を公開されているウェブサイトなどがあれば、教えてください。

なければ、何故ないのか、その理由についてご回答ください。

 

2. 環境こだわり農産物の栽培において使用されている化学合成農薬に占めるネオニコチノイド系農薬の使用量の割合を教えてください。(ネオニコチノイド系農薬がいつから使用され始めたか、現在に至るまでの使用量の変化を示す統計資料なども合わせてお示しください。)

 

3.ネオニコチノイド系農薬は洗っても落ちない浸透性の農薬です。このことを広く県民に知らせることは行われているでしょうか?

 

4. 環境こだわり農産物の栽培履歴について、情報は開示されているでしょうか?

 

5.私たちは農産物にどのような農薬が使用されているか、表示義務があるべきだと考えていますが、この件について、どのようにお考えでしょうか?

 

6. 環境こだわり農産物における残留農薬基準値を教えてください。(県独自の基準値があれば)

 

7. 環境こだわり農産物における残留農薬の検査について教えてください。(検査方法、頻度、結果の公表など)

 

8. 石川県羽咋市では行政とJAが積極的に自然栽培を推進する取り組みを行っています。自然栽培に取り組む新規就農者を支援する方針も打ち出していますが、「環境こだわり農業」では、このような制度を導入する計画はあるのでしょうか?

 

9. 国立環境研究所が316日に発表した研究成果について、どのような見解をお持ちでしょうか?

「実験水田を用いた農薬の生物多様性への影響評価〜浸透移行性殺虫剤がもたらすトンボへの影響〜」

https://www.nies.go.jp/whatsnew/2016/20160316/20160316_2.html

 

10. 水田に散布される農薬は全て琵琶湖へと注がれています。

命の水、琵琶湖を預かる滋賀県の「環境こだわり農業」が化学合成農薬の使用を必要としているのは何故でしょうか?

たとえ農薬の使用量を削減しても、持続性のある農薬を使用するのなら、環境に与える負荷は軽減されないのではありませんか?

上記の国立環境研究所の研究結果では、土壌中において長期間の残効性が実証されています。

水源地での農薬の使用を止めることができない理由を、子どもにも分かるように易しく説明してください。

 

以上

 

「知事への手紙」について

小織 健央 様

 

 「知事への手紙」をお送りいただきありがとうございます。お手紙は知事も拝見いたしました。「知事への手紙」を担当しております広報課からお返事させていただきますことをご了承ください。

 

 頂戴いたしましたお手紙の内容を、農薬の取締などを担当しております農業経営課に申し伝え、確認いたしました内容をご説明させていただきます。

 

 農薬は病害虫や雑草の防除など、農作物の生産に不可欠な資材です。現在の栽培技術においても、農作物の収量や品質を確保するためには、どうしても農薬による防除が必要です。

 

 農作物に使用される農薬につきましては、「農薬取締法」により、農林水産省が環境、農作物、人体等への影響を調査し、安全性を確認した上で登録されています。登録された農薬は、残留基準値を超えないよう使用基準(散布できる作物や濃度、時期、回数など)が決められます。

 

 残留基準値は、最新の科学的知見に基づいて、人の健康に影響が出ないように適切に設定されています。さらに厚生労働省では、流通する食品について、国民が平均的な食事を摂取した場合の実際の農薬の摂取量を調査しており、ご指摘のネオニコチノイド系農薬の摂取量は、十分に低いことが確認されています。

 

 ネオニコチノイド系農薬が、ミツバチに被害を与えているとの報道や、一部のネオニコチノイド系農薬がEUにおいて使用制限措置となった報道がされております。また、金沢大学の山田教授らによるネオニコチノイド系農薬がミツバチの蜂群崩壊症候群に関係しているとの報告がある一方で、玉川大学の中村教授らによる関連性を否定する報告やメーカー(住友化学株式会社)の見解なども報告されています。

 

 農林水産省では、平成25年からミツバチの被害事例に関する調査を実施していますが、現在まで、欧米で報告されているような蜂群崩壊症候群は報告されていません。しかしながら、殺虫剤を直接ミツバチが浴びると被害が予想されることから、本県ではミツバチが農薬を浴びないよう、農薬散布時には事前に農家と養蜂家の皆様で情報を共有していただくよう指導や啓発に努めております。

 

 本県では、ネオニコチノイド系農薬は、主に水稲のカメムシ防除に使用されています。ネオニコチノイド系農薬は、有機リン系農薬などに比べると人や魚等に対するリスクも低い傾向にあることから、県が防除指導を行う際の基準として作成している「病害虫雑草防除基準」のリストに記載しております。この「病害虫雑草防除基準」には、国の登録農薬の中から、効果が高く、できるだけ人や魚などに毒性の低い農薬を選んでおり、国などから新しい知見等について、情報収集を積極的に行い、防除効果が高く、低毒性の代替剤が販売された場合は、「病害虫雑草防除基準」への記載を検討しています。

 

 本県は、多数の固有種が存在する豊かな生態系を有する琵琶湖を有しております。この恵みを次代に引き継ぐことは私たちの責務です。

 

 農業者の皆さんは、より安全で安心な農産物を求める消費者の声に応えるためにも、そして琵琶湖のためにも、できるだけ農薬は使用したくないという思いをお持ちのことと存じます。

 

 本県では、病害虫が発生しにくい栽培方法や農薬を用いない消毒方法の利用などにより、化学合成農薬及び化学肥料の使用量を通常の栽培の半分以下に削減し、琵琶湖をはじめとする周辺環境に配慮して農作物を栽培する「環境こだわり農業」を推進しておりますが、前回、小織さんからお手紙をいただいた時から約200ha取り組みが増加しています。今後ともできるだけ農薬に頼らない栽培方法の確立と普及に努めてまいります。

 

 ご参考までに、農林水産省が蜜蜂への危害を防止することを目的として行っている取組について掲載されているホームページをご案内させていただきます。

 【農薬による蜜蜂の危害を防止するための我が国の取組について】

 http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_mitubati/index.html

 

 寒い日が続きますが、くれぐれもご自愛ください。

 

 

                    平成28年(2016年)2月10日

                    滋賀県 広報課 県民の声係

                    電話:077-528-3046

 

知事への手紙

滋賀県知事 三日月大造さま

 

前略

 

ネオニコチノイド系農薬の使用中止を要望します。

 

近年、世界的にミツバチの大量死が報告されており、EU諸国では、その主原因物質と考えられるネオニコチノイド系農薬を使用禁止にするなどの対策が講じられています。

 

ミツバチの減少は、農業生産の場にとどまらず、生態系にとっても深刻な事態です。

 

さらに、浸透性、残留性が高いネオニコチノイド系農薬は、人体被害の報告もあり、胎児・子どもの発達脳への悪影響も懸念されています。

 

水田への農薬使用は琵琶湖汚染につながり、下流域に影響を与えるもので、「環境こだわり」の県の政策とは合致しません。

 

未来世代の子どもたち、自然界の生き物が安心して生きていける環境を保つため、ネオニコチノイド系農薬は使用するべきではないと思います。

 

この問題について、知事のご意見をお聞かせください。

 

どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

草々

2016年1月24日

 

知事への手紙(県政への意見)/県のサイトに提出

http://www.pref.shiga.lg.jp/chijishitsu/tegami.html

 

「水稲病害虫防除のお知らせ」についての要望への回答

「水稲病害虫防除のお知らせ」についての要望

2015年6月5日

高島市役所農業政策課御中

 

「水稲病害虫防除のお知らせ」についての要望

 

                                    小 織 健 央            

「NO!ネオニコたかしまの会」世話人代表


 私ども高島市内に居住する市民有志は、市内でのネオニコチノイド系農薬散布に健康への悪影響と環境悪化への不安を感じており、早急に対処していただきたく、下記のとおり、お願い申し上げます。



1.[要望の理由]

 近年、世界的にミツバチの大量死・大量失踪が報告されており、我が国においてもミツバチの減少がたびたび報道されています。ミツバチの減少は、農業生産の場にとどまらず、植生・生態系にとっても深刻な事態です。

 EU(欧州連合)では、その主原因物質と考えられるネオニコチノイド系農薬を暫定的に使用禁止にするなどの対策が講じられており、オランダでは全面的禁止に。またアジアでも韓国などで規制の動きが出ています。今年4月には、米環境保護局(EPA)もネオニコチノイド系農薬の新たな使用を原則禁止にする方針を発表しています。

 さらに、浸透性、残留性が高いネオニコチノイド系農薬は、人体被害の報告もあり、研究機関により胎児・子どもの発達脳への悪影響も報告されています。EFSA(欧州食品安全機関)はこれらの報告を検討し、少なくとも2種のネオニコチノイド系農薬について、不確実性はあるものの「神経の発達と機能に悪影響を与える可能性がある」との結論を出し、さらにADI(1日許容摂取量)の変更にまで言及しています。

 未来世代の子どもたち、自然界の生き物が安心して生きていける環境を保つため、ネオニコチノイド系農薬は使用するべきではありません。


2.[要望の内容]

 農林水産省では、都道府県知事宛に「住宅地等における農薬使用について」との文書により適正な使用および、病害虫防除等に当たって遵守すべき事項を定め、呼びかけています。

(以下、その文書より抜粋。)

『(5)農薬の散布に当たっては、事前に周辺住民に対して、農薬使用の目的、散布日時、使用農薬の種類及び農薬使用者等の連絡先を十分な時間的余裕をもって幅広く周知すること。その際、過去の相談等により、近辺に化学物質に敏感な人が居住していることを把握している場合には、十分配慮すること。また、農薬散布区域の近隣に学校、通学路等がある場合には、万が一にも子どもが農薬を浴びることのないよう散布の時間帯に最大限配慮するとともに、当該学校や子どもの保護者等への周知を図ること。』


 この通達事項にしたがって、特に高島市内では十分に徹底されていないと思われる「水稲病害虫防除のお知らせ」の周知にあたって、市内全域に防災無線での告知を要望します。


 あわせて、上記要望(防災無線での告知)について、放送内容、日時、期間、および回数など、ご回答ください。


以上



滋賀県内でのネオニコチノイド系農薬使用中止の要望書

2014年4月17日

滋賀県農政水産部農政課御中

 

滋賀県内でのネオニコチノイド系農薬使用中止の要望書

 

          小 織 健 央

「NO!ネオニコたかしまの会」世話人

 

 私ども高島市内に居住する市民有志は、県下でのネオニコチノイド系農薬散布に健康への悪影響と環境悪化への不安を感じており、早急に対処していただきたく、下記のとおり、お願い申し上げます。

                                        記

 

1.[要望の理由]

 ミツバチの減少は、農業生産の場にとどまらず、植生・生態系にとっても深刻な事態です。 近年、世界的にミツバチの大量死・大量失踪が報告されており、我が国においてもミツバチの減少がたびたび報道されています。

EU(欧州連合)では、その主原因物質と考えられるネオニコチノイド系農薬を暫定的に使用禁止にするなどの対策が講じられています。オランダでは全面的禁止に踏み込んでいます。またアジアでも韓国などで規制の動きが出ています。

 さらに、浸透性、残留性が高いネオニコチノイド系農薬は、人体被害の報告もあり、研究機関により胎児・子どもの発達脳への悪影響も報告されてきています。EFSA(欧州食品安全機関)はこれらの報告を検討し、少なくとも2種のネオニコチノイド系農薬について、不確実性はあるものの「神経の発達と機能に悪影響を与える可能性がある」との結論を出し、さらにADI(1日許容摂取量)の変更にまで言及しています。

 ネオニコチノイド系農薬の使用を容認することは、「環境こだわり農業」の促進を図る滋賀県の施策とも相容れないものです。未来世代の子どもたち、自然界の生き物が安心して生きていける環境を保つため、ネオニコチノイド系農薬は使用するべきではありません。

 

2.[要望の内容]

 昨年、私どもは「知事への手紙」を通じてネオニコチノイド系農薬使用禁止を申し入れました。その際のご回答では、「国などにおける研究の動向を注視し、今後、新たに高い毒性が確認されるなどの場合では、このリスト(農作物病害虫雑草防除基準)から削除していく」ことを前向きに検討するとの内容でした。

 人や環境に取り返しのつかない甚大な被害が発生してからでは、対策の施しようがありません。かならずしも完璧に科学的な有害証拠がそろっていない現状であっても、EUなどで採用されている「予防原則」の立場に立って、ぜひ基準リストからの削除を行い、使用禁止・散布中止などの積極的施策をお取りくださるようお願いします。

 ラジコン・ヘリコプターによる散布は、噴霧により微小粒子状になった農薬液が周囲に飛び、長時間浮遊し滞留する危険性があります。特に人家のある地域ではこの方式での空中散布を即時禁止すべきです。

 30年以上も規格の検討がされないままの斑点米規定にも問題があります。この規定により、カメムシ防除のため、大量の農薬が散布されています。不必要な農薬使用を助長する農産物検査制度の見直しを重ねて要望します。

 安心安全な食べ物を消費者に提供することが、国産農産物の価値を高めます。農薬に頼らない病虫害の防除法を取り入れ、「環境こだわり農業」をさらに推進されることを切に要望します。

                                  以上

 

知事からの手紙

小織 健央 様
「知事への手紙」をお送りいただきありがとうございます。
頂戴しましたお手紙につきまして、知事からのお返事を別添のとおり送付させていただきます。  時節柄、くれぐれもご自愛ください。

                平成25年(2013年)9月2日                                          滋賀県 広報課 県民の声担当                                     電話:077-528-3046

「知事への手紙」について.pdf
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「マキノ町病害虫防除協議会への質問ならびに再要望」の返答

ネオニコチノイド系農薬についての質問ならびに使用中止の再要望のご返答


  小織 健央 様

  ご質問ならびに再要望のメールを読ませて頂きました。
  ご返答が大変遅くなり、誠に申し訳ございません。


  全てのご質問に関してのご返答につきまして、当病害虫防除協議会及び当
JAでは、滋賀県、滋賀県植物防疫協会、滋賀県農業協同組合中央会、全 国農
業協同組合連合会滋賀県本部が
 監修して作成されております 『農作物病害虫雑草防除基準』 により適正に
行っておりますので、詳しくは、滋賀県病害虫防除所にお問い合わせ下 さい。


  また、農産物検査制度につきましては、『ご要望その2の地域独自の基準を
持つことはできないのでしょうか。』とございますが、当JAにおきま して
も、毎年30kgの米袋で、約38,000袋が
 全国に向け出荷をしております。マキノ町だけでその数量が消費できれば、マ
キノ町独自の検査基準を設ける事もあろうかと思いますが、現状では不 可能で
ありますので、全国一律の検査
 基準により、農産物検査を実施しております。  
 
  ご質問、ご要望につきまして、小織様にご納得して、ご満足して頂けるだけ
の返答内容にはなっておりませんが、現状では当病害虫防除協議会なら びに当
JAは、この内容でしか
 お答えできませんので、ご了承下さい。よろしくお願い申し上げます。

 

                                    
                                    
                   平成25年6月26日
                                    
                                    
                     
                                    
                                    
                     マキノ町病害虫防除協議会
                                    
                                    
                     
                                    
                                    
                     マキノ町農業協同組合

 

2013年06月26日

知事への手紙

滋賀県知事 嘉田由紀子さま

前略

ネオニコチノイド系農薬の使用中止を要望します。

近年、世界的にミツバチの大量死が報告されており、EU諸国では、その主原因物質と考えられるネオニコチノイド系農薬を使用禁止にするなどの対策が講じられています。

ミツバチの減少は、農業生産の場にとどまらず、生態系にとっても深刻な事態です。

さらに、浸透性、残留性が高いネオニコチノイド系農薬は、人体被害の報告もあり、胎児・子どもの発達脳への悪影響も懸念されています。

水田への農薬使用は琵琶湖汚染につながり、下流域に影響を与えるもので、「環境こだわり」の県の政策とは合致しません。

未来世代の子どもたち、自然界の生き物が安心して生きていける環境を保つため、ネオニコチノイド系農薬は使用するべきではないと思います。

この問題について、知事のご意見をお聞かせください。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

草々

2013年05月18日

 

知事への手紙(県政への意見)/県のサイトに提出

http://www.pref.shiga.lg.jp/chiji/tegami.html

マキノ町病害虫防除協議会への質問ならびに再要望

ネオニコチノイド系農薬についての質問ならびに使用中止の再要望

マキノ町病害虫防除協議会
水稲病害虫防除担当者様

ご返答ありがとうございます。

文書の内容につきまして、質問ならびに再要望をさせていただきます。

質問その1(ネオニコチノイド系農薬に関して)
マキノ町では、
ネオニコチノイド系農薬は、いつから使用されているのか
30年前から現在に至るまで、薬剤散布の詳細、経過について、
また、残留農薬の基準、検査結果について、お答えください。

質問その2(ミツバチに関して)
薬剤散布がミツバチに与える影響について、調査されているか
被害の実態、報告について、お答えください。

質問その3(農産物検査制度に関して)
農産物検査関係の会議はいつ、どこであるのか(あったのか)
誰が出席するのか(したのか)
どのように強く意見を述べるのか(述べたのか)
お答えください。

質問その4
今後の具体的な方策、具体的な時期について、お答えください。


要望その1(ネオニコチノイド系農薬に関して)
一刻も早い使用の中止を望みます。

要望その2(農産物検査制度に関して)
全国一律の基準に縛られることなく、
地域独自の基準を持つことはできないのでしょうか。

斑点米や、見た目にこだわらない農作物について、
消費者の理解を得る努力をすれば、減農薬につながるのではないでしょうか。

不必要な農薬使用を助長する農産物検査制度の見直しを強く要望します。


最後に少し、私見を述べさせていただきます。

将来世代のため、よりよい環境を残し、渡すのが、私たちの努めです。
危機感を持って、いちはやく問題に取り組み、対策を講じなければなりません。

このようなニュースもあります。(3月5日)
「ミツバチ大量死はネオニコ系農薬と強い相関」、金沢大学の教授らが論文発表
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130305-00000301-alterna-soci

すべての作物の受粉ができなくなってからでは手遅れです。
欧州の一部のように使用禁止にするべきだと思います。

国際的な競争に、価格で対抗するのでは、生き残ることはできません。

環境に配慮した安全安心で良い品質の農産物を生産販売し、
自らの生産物に誇りの持てるような、やりがい生きがいのある職業であることが、
若者の農業離れをくい止め、後継者育成につながるのではないでしょうか。

国や県の基準、政策に追随するのではなく、
「びわ湖源流の郷たかしま」の自負を持って、取り組んでいただきたいです。


尚、勝手ながら先だっての私の要望書と、そのご返答、
今回の「質問ならびに再要望」のメール内容は、
私のブログでネット上に公開しております。

「植木屋タケさんのぶろぐ」
2012年7月28日投稿記事
http://blog.livedoor.jp/uetake13/archives/52882735.html

2013年5月1日投稿記事
http://blog.livedoor.jp/uetake13/archives/52959148.html

少しでも多くの方に、ネオニコチノイド系農薬について知っていただき、
問題意識を喚起することが事態の改善につながると思うからです。

以上、
ご多忙の折とは存じますが、ご返答よろしくお願い申し上げます。

 

2013年05月01日

マキノ町病害虫防除協議会からの返答

小織健央様へ返信文書.pdf
PDFファイル 15.5 KB

2012年08月17日

マキノ町病害虫防除協議会への要望

[ネオニコチノイド系農薬使用中止の要望]

マキノ町病害虫防除協議会
水稲病害虫防除担当者様

標題の件につきまして、早急に対処していただきたく、下記のとおり、お願い申し上げます。



1.[要望の趣旨]
「高島市マキノ町にお住まいのみなさまへ」と題する7月25日の新聞折込チラシに記載の水稲病害虫防除に使用される薬剤について、次の理由から使用中止を求めます。

2.[要望の理由]
スタークルなどのネオニコチノイド系農薬は、製品使用上の注意にミツバチに対して影響があることが明記されています。
近年、世界的にミツバチの大量死が報告されており、EU諸国では、その主原因物質と考えられるネオニコチノイド系農薬を使用禁止にするなどの対策が講じられています。
ミツバチの減少は、農業生産の場にとどまらず、生態系にとっても深刻な事態です。

さらに、浸透性、残留性が高いネオニコチノイド系農薬は、人体被害の報告もあり、胎児・子どもの発達脳への悪影響も懸念されています。

「びわ湖源流の郷たかしま」をキャッチフレーズとする高島市において、水田への農薬使用は琵琶湖汚染につながり、下流域に影響を与えるもので、市の政策と合致しません。
また、「環境こだわり農業」の促進を図る滋賀県の戦略とも相容れないものです。

未来世代の子どもたち、自然界の生き物が安心して生きていける環境を保つため、ネオニコチノイド系農薬は使用するべきではありません。

3.[要望の内容]
人や環境に取り返しのつかない甚大な被害が発生してからでは、対策の施しようがありません。
「予防原則」に立った取り組みを要望します。

安心安全な食べ物を消費者に提供することが、国産農産物の価値を高めます。
農薬に頼らない病虫害の防除法を取り入れ、「環境こだわり農業」のさらなる推進を要望します。

30年以上も規格の検討がされないままの斑点米規定により、カメムシ防除のため大量の農薬が散布されています。
不必要な農薬使用を助長する農産物検査制度の見直しを要望します。

以上

2012年07月28日